新年明けましておめでとうございます。

 昨年は新型コロナウイルス一色の年となりました。

 弊社でも、日本・中国の双方で全社員在宅勤務体制をとるなど、従来ではありえなかった体制を取らざるを得ず、また世界的な経済の落ち込みによって業績にも一時少なからず影響がございました。お客様並びにお取引先の皆様にも支えられ、現在は滞りなく事業運営ができる状況となりました。関係各位の皆様におかれましては改めて御礼申し上げます。

 

 苦労が多い1年間ではございましたが、一方で得るものもございました。物事には常に2面性があると考えております。どんなことでも良い面と悪い面が存在し得るのです。緊急事態宣言下では、日中双方で始めてテレワークを導入することとなりました。計画期間はほぼ0に等しく、計画と実行を並行しながらの体制構築となりました。検討の時間がほとんどない中、ビジネスの品質を維持しながらリモートで業務をするために何が重要で何が重用でないか見定め、業務の枠組みを作ってまいりました。当時は非常に大変だった記憶がございますが、振り返ってみるとBPRが一気に進み業務の効率も大きく向上しました。この難局がなければ獲得できなかったであろう組織的な成長を遂げることができたように思います。

 

 BCPを内部で作成していたことも、早期体制構築に寄与したと思っております。今回は災害ではありませんので、厳密にBCPを全て適用することはありませんでしたが、SLAを事前に設定していたことで、ロスのない体制変更が実現しました。

 

 自分たちでの力ではどうすることもできない難しい時流となりました。しかし、我々は「世界は最終的に合理化に向かって進む」という本質があると思って日々邁進しております。様々な制約はありますが、結局は社会にとっての有益性が帰着点になると思っています。時代が変われば、その時代が求める形を目指していくだけです。

 

 さて、好きな言葉に「耐雪梅花麗」、雪に耐え梅花麗しくという言葉があります。言葉の意味通りで、冷たい雪に耐えたからこそ梅の花は美しく咲くといった意味です。辛いことや嫌なことがあるとこの言葉を思い出します。実はこの言葉は西郷南洲が作った「外甥正直に示す」という漢詩の一部で、全体は以下の様な内容になります。

 

外甥正直に示す

一貫唯唯諾 従来鉄石肝

貧居生傑士 勲業顕多難

耐雪梅花麗 経霜楓葉丹

如能識天意 豈敢自謀安

 

 「一度決めたらまっすぐに進むこと、苦難の上にこそ偉業がある。自分がすべきことを見つけたら徹底的に実行するだけ。」こんな意味になるのでしょうか。今のような時代だからこそ一層身に染みる言葉です。

 

 コロナの収束はまだ先となりそうで、しばらくはつらい時期が続くかと思います。それでも、頑張ってきて良かったという景色が見られる日まで、一つ一つの仕事を丁寧に、自分たちがするべきことと徹底的に向き合っていきたいと思っています。

 

 

 本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。