ノイズに強い基板


元回路屋でございます。


前回『ノイズ』に関する話でしたので、またそれ関連の話です。


部品には、その特徴によっては実装/配線時に配慮が必要な部品があります。
各部品に関して、注意事項を挙げていこうと思います。


《コイル》

 ・部品直下に導体(パターン・ベタ)を通さないこと
  ベタパターンとの間にもインダクタンスが発生し、自己共振周波数が変化する為である。

 ・複数個使用する時は隣接させないようにし、止むを得ない場合は90度傾けて配置する。

 ・高温度部品からの熱輻射をなるべく受けないように配慮する必要がある。

 

《リレー》

 ・接点によるチャタリングが発生するので、CLKなどのパターンを近づけないこと。

 ・2個以上のリレーを使用する際は、内部コイルの相互磁気干渉を防止する為十分な絶縁距離を確保するか
  コイル向きを互い違いになるよう配置する。

 ・コイルを急速に遮断すると、コイル両端に逆起電力が発生してスパイク状のノイズが発生するので、その対応を行うこと。

 ・1次側電源と2次側電源を使用する場合は、沿面距離を十分確保すること。

 ・実装位置は、CPU,OSC,その他低電圧動作部品等のノイズに弱い部品に影響を与えない位置にする。

 ・機種によっては取り付け方向の指示があるものがあるので、カタログにて確認すること。

 ・強い磁界を発生する(大電流が流れる)部品・パターンの近くに配置しないこと。

 ・複数個のリレーを高密度実装するとコイルの発する熱が放熱出来ず、誤作動・故障の原因となる。
   隣接リレーとの距離を十分に確保する必要がある。

 ・部品下部に他信号を配線しないようにする。
  チャタリングやコイル磁力による悪影響が懸念される。

 

などがあります。

ノイズに強い基板を作製するのも、このような対策を行ってこそです。

 

では。