GNDの一点アース

元回路屋でございます。


今回はGNDの一点アースのお話でもしてみたいと思います。

 

同基板内に、アナログ/ディジタル回路が混在しており、ディジタルは低電圧回路、

尚且つアナログ回路は○○検出回路,XX検出回路,△△検出回路のように増幅回路だった場合、

ある一つの回路が動作することにより他回路の基準電位(GND)にも悪影響を及ぼす恐れがあります。

その悪影響を排除する手法として「GNDの一点アース」があります。

「GNDの一点アース」とは、別回路からの影響を排除する為、共通インピーダンス(GNDベタ)を排除し

各回路と1点アースのポイントを一対一の接続とすることです。

具体的には、

 

上記のようになります。


左側の水色の配線が【ディジタル回路用GND】となり、右側の赤い配線が【各アナログ回路用GND】となります。

右側の赤い配線は、○○検出回路,XX検出回路,△△検出回路などの各回路ブロックへと接続されています。

そして真ん中下部にあるのが【一点アースポイント】です。


各回路へ接続される「GND」ですが、【一点アースポイント】以外では共通化されておらず、

共通インピーダンス(GNDベタ)を排除した配線となっています。


更に、一点アースは、すれば良いと言うものではなく、どこでするかという場所の選定も悪影響の排除の重要な要素となります。

クロック信号などの傍を避け、電源入力部付近のノイズの影響を受けなさそうな場所を選ぶと良いと思います。