【前回からの続き】のパスコンのお話です。
パスコンは、ノイズ対策の基本であり、最短配線が望ましいというトコまででした。
しかし、配線時にもただ「最短」であれば良いという訳ではありません。
上記のような接続ですと、電源・GNDパターンはパスコンに最短で接続されてはおりますが、
同時に電源・GNDピンへも接続されてしまっている為、パスコンの意義が半減してしまっています。
ICの電源・GNDピンへ接続されるパターンは、必ず当該IC用パスコンを経由した配線でなければ
ならないような配線が最適となります。
IC下部は透過図とさせてもらってますが、このような配線が最適な配線となります。
ICの電源・GNDピンへは、必ずパスコンにてノイズ除去された信号が供給される為です。
他にも、パスコンが複数容量存在する時は、静電容量の小さいものをIC近傍に配置するようにします。
また、パスコンは多くの場合セラミックコンデンサが使用されますが、自己共振周波数が各静電容量毎に決まっており
ノイズの周波数に見合った静電容量を適用することが大事となります。
あくまで参考値となりますが、0.1uFだと10MHz, 0.01uFで50MHz程度の周波数に適応します。
(詳細は使用部品メーカーのデータシートにて御確認をお願い致します)
当たり前にありすぎて、つい蔑ろにしてしまいがちなパスコンですが、上記のような
配線を徹底することにより、ノイズに強い基板となると思います。
基板設計者としては
やはり【基本は大事】です。