バイパスコンデンサ

今回は基本中の基本。

パスコンのお話をしてみたいと思います。


パスコンと言えば「バイパスコンデンサ」の略でありまして、

基板に於けるノイズ対策の基本となります。

 

電子回路に於きまして、回路が動作する際に直流電源の電圧が変動するのを避けることを

目的とし、電源ラインとGND間に挿入するコンデンサのことであります。


電源ラインのGNDに対する交流的なインピーダンスを下げる役割や、

ノイズ成分が後続の回路へ伝わらないようにフィルタリングする役割を果たしています。

 

具体的には、ロジックICなどでは出力信号のレベルがH⇔Lと遷移した際に、

電源にスパイクノイズが発生します。

IC等の動作に伴って消費電流が増すと電圧降下は大きくなる為、

大電流を消費した瞬間に電圧降下を防ぐ仕組みが不可欠です。

その際、IC等の電源の供給線側の内部抵抗によって供給電位が降下しようとしますが、

パスコンに蓄えられた電荷が放電されることによって供給電位が維持される

仕組みとなっております。


また発生してしましったノイズをGNDパターンに逃がす役割も有しております。

これは、直流成分は通さず、交流成分(ノイズ)を通過させるというコンデンサの性質を

利用しています。


上記理由により、パスコンは「最短配線」が基本となっております。

ノイズは「ICの敵」なのです。


 【その2へ続く・・・】