中国の最低賃金から見えるもの

ALLY深圳の佐野です。

前回は会社の紹介で基板工場が地方に移転している話しをしましたが、

今回は中国の最低賃金がどのような経過をたどっているかを、基板工場の状況と踏まえて、

私の個人的な見解として、お話しさせていただきます。


2015年の深圳最低賃金は2030元(約4万円)で上海(2020元)を抜いてトップの座につきました。

とは言っても、固定費の増加、伴う物価上昇で喜ばしいことはありません。

2010年が1100元でしたので、この5年でほぼ2倍になったということです。

裕福な中国人も沢山増えたようで日本の暴買いにも繋がっているようです。

《主な都市の最低賃金》

都市 2015年
最低賃金
2010年
最低賃金
深圳 2030 1100
上海 2020 1120
広州 ※ 1895 1030
天津 1850 920
北京 1720 960
蘇州 1680 960
浙江 1650 1100
四川 1500 850
湖南 1390 850
黒竜江 1160 880

 この賃金上昇に合わせて基板価格も上昇ということになれば

 良かったのですが、

 残念ながら横這い状態の価格設定となっています。

 基板工場も価格上昇を抑えるために、

 自動化の導入、生産効率の改善、品質改善による歩留まりの

 向上など努力をして、

 技術力、能力、品質のアップを図ってきました。まるで、

 ひと昔の日本のようです。
 基板の生産が地方に移りつつあるという話しをしましたが、

 最低賃金で見ると湖南省は1390元と中国では

 かなり低い賃金となります。

 生産コストを抑えるために、このような地域に基板工場も

 移っていく傾向があるようです。

 これらの基板工場をうまく活用して、

 お客様の要求に沿ったご案内をさせていただきます。

※広州は広東市、東莞市などを含む