フレキシブル基板と部品実装の歴史


Ally Japan㈱ 営業の秋山です。

今回は、フレキシブル基板とその実装について一言…。


一般的にプリント配線板というと、板状のリジッドプリント配線板が思い浮かびますが、
今回取り上げるフレキシブル基板(FPC)の特徴は、配線板そのものが非常に薄くて軽い上に

自由に折り曲げることができることが、リジッドプリント配線板とは大きく異なる点です。


このフレキシブル配線板の歴史は、リジッドプリント配線板に比較して短く、

第二次大戦後の冷戦時代に、アメリカで航空、宇宙産業用に軽くて、信頼性の高い

プリント配線板として開発されたのが初めてと言われております。


その後、日本各社では、アメリカから技術導入して、1970年代に民生品を中心に

商品化が進められ、IC産業の発展にともなって、70年代後半から各種民生機器に

組み込まれ、広く普及していきました。


ここ数十年で一気に普及した携帯電話(ガラケー)では、表示用液晶部分への接続用に、

また、ヒンジ部の接続用に、その他、バイブレータ、リンガー接続用などに

採用されておりましたが、最近では、薄くて軽いという特徴を生かして、

高密度実装が必要なスマホなどの携帯端末に盛んに使われております。


また、携帯端末以外では、CD及びDVDプレイヤー、デジカメ、ビデオカメラ、

ノートパソコン、などのモバイル端末、及び、インクジェットプリンターで

本体と常に可動している印字ヘッド等には、いまだに不可欠な配線板として

使用されております。

フレキシブル配線板への部品実装は、1970年代末ごろから、

カメラのエレクトロニクス化に伴い、ICを中心に各種の表面実装部品の開発が進み、

80年代になりデジカメ以外の領域にも一気に表面部品実装(SMT)が拡大したと

言われております。


むろん、それ以前からフレキシブル配線板には部品は実装されておりました、

その当時の実装部品はほとんどがDIP部品で、とても薄くて軽いフレキシブル配線板の

特徴を引き出せる状態ではありませんでした。


つまり、フレキシブル配線板が組み込まれた機器の軽量、小型化、及び、高機能化は、

電子部品の発展があったからこそ実現できたといっても過言ではないと思われます。


当社では、時代に則したフレキシブル配線板、及び、実装フレキシブル配線板を

リーズナブルな価格で対応しておりますので、お困りのことがありましたら、

是非ご相談下さい。